中小企業で多い無駄な経費ランキング|会社の支払いで見直しやすい項目
会社の経費は、毎月の請求書やカード明細にまぎれているので、意外と見落とします。 特に中小企業では、契約した人が退職していたり、担当者しか使っていないサービスが残っていたりします。
会社の無駄な経費はどこに出やすいか
「無駄な出費ランキング」というと、個人の家計ではコンビニ、外食、使っていないサブスクなどがよく出てきます。 会社の場合も少し似ていますが、見る場所はカード明細、請求書、口座引き落としです。
中小企業では、月末処理のときに「この支払い、誰が使っているんだろう」と止まることがあります。 英字のサービス名、昔の通信回線、契約書が見つからない保守費。こういう支払いが、思ったより残っています。
| 無駄が出やすい場所 | よくある例 | 確認するもの |
|---|---|---|
| カード明細 | 使っていないサブスク、年払いサービス、素材サイト | サービス名、契約者、利用者、更新日 |
| 通信費の請求書 | 退職者のスマホ、使っていない固定電話、古いネット回線 | 番号、端末、利用者、契約プラン |
| 保守契約・リース契約 | 使っていない機器の保守費、古い複合機契約 | 対象機器、契約期間、満了月、月額 |
| 備品・消耗品 | 部署ごとの重複購入、急ぎ発注、余っている在庫 | 購入履歴、在庫棚、発注者、単価 |
最初から削る・削らないを決めなくても大丈夫です。 月末の明細を見ながら、利用者が分からない支払い、用途が説明できない支払い、年払いで自動更新されている支払いを拾うだけでも、次の確認がかなり楽になります。
中小企業で多い無駄な経費ランキング20選
このランキングは、金額の大きさだけでなく、請求書やカード明細で見つけやすいか、担当者だけでも確認を始めやすいかも含めて並べています。
- サブスク・クラウド:使っていない月額サービスや年払い契約が残っていないか
- 通信費:退職者のスマホや古い回線が残っていないか
- 印刷・コピー代:カラー印刷や紙の会議資料が多くないか
- 保守契約・リース料:使っていない機器の契約が続いていないか
まず見る上位6つ
先に見るなら、サブスク、通信費、印刷代、保守契約、車両費、保険です。 どれも毎月の支払いに混ざりやすく、契約した人が変わると中身が見えにくくなります。
使っていないサブスク・クラウドサービス
月額2,000円や3,000円のサービスは、請求時の痛みが小さいので残りがちです。 5つ残れば毎月1万円前後。年額で見ると、急に目立ちます。
- 会計ソフト
- チャットツール
- 画像素材サイト
- 予約システム
まず見る場所:カード明細、管理画面の利用履歴、退職者のアカウント
- 退職者のアカウントが残っていないか見る
- 同じ機能のツールを複数使っていないか確認する
- ログイン履歴が止まっているものを拾う
経理担当者が月末にカード明細を見ていて、英字のサービス名で手が止まることがあります。 その場で判断せず、まずは「契約者」「利用者」「更新日」を書き出すと進めやすいです。
退職者や未使用端末の通信費
通信費は、契約した時期のまま放置されがちです。 社用スマホ、固定電話、ネット回線、店舗用回線などが増えると、誰がどれを使っているのか分かりにくくなります。
まず見る場所:スマホ契約一覧、固定電話、ネット回線、閉鎖済み店舗の回線
- スマホ・固定電話・ネット回線を一覧にする
- 月のデータ使用量が少ない端末を確認する
- 店舗や事務所の閉鎖後に残った回線がないか見る
ここは経理だけだと判断しにくいです。現場に聞くと「あ、その番号もう使っていません」とあっさり分かることもあります。
印刷代・コピー代・紙代
印刷代は、現場のクセが出ます。 会議のたびに全員分を印刷する、控えを紙で残す、確認用に何度も刷る。ひとつひとつは小さくても、月末の請求書ではそれなりの枚数になります。
まず見る場所:カラー印刷枚数、部署別の印刷枚数、会議資料の配布方法
- カラー印刷の枚数を確認する
- 部署別に印刷枚数が偏っていないか見る
- 社内共有だけの資料はPDF共有へ寄せる
紙の資料は「慣れているから」という理由で残りやすいです。 いきなり全部やめるより、社内会議の資料だけPDFに変えるくらいから始めると、現場も受け入れやすくなります。
使っていない保守契約
業務機器、電話機、複合機、古いシステムの保守契約は、中身が見えにくい支払いです。 契約した人が退職していると、何のための保守なのか分からなくなることもあります。
まず見る場所:契約書、対象機器、保守範囲、契約満了月
- 対象機器が今も使われているか確認する
- 保守範囲と月額を並べる
- 契約満了月の1〜2か月前に見直す
保守費は、削ると困るものもあります。 ただ、使っていない機器の保守まで残っている場合は、かなりもったいないです。まずは対象機器の確認からで十分です。
稼働していない車両・駐車場代
社用車は、車両本体だけでなく、保険、駐車場、ガソリン、リース料がセットでかかります。 使う頻度が落ちている車があると、月々の固定費がじわじわ残ります。
まず見る場所:車両ごとの稼働状況、駐車場代、保険料、リース満了日
- 車両ごとの利用頻度を確認する
- 駐車場代と保険料を車両別に並べる
- リース満了月の前に台数を見直す
古い保険契約
保険は一度入ると、そのまま何年も続きやすい費用です。 事業内容や設備が変わっているのに、補償内容だけ昔のままということもあります。
まず見る場所:保険証券、補償対象、補償内容、更新月
- 似た補償が重なっていないか見る
- 使っていない設備や車両が対象に残っていないか確認する
- 更新月の前に証券を並べて確認する
保険は安ければよい、という話ではありません。 ただ、何に備えているのか分からない契約は、管理側で一度確認した方がすっきりします。
7位以降で見落としやすい経費
7位以降は、ひとつずつの金額は小さく見えることがあります。 ただ、毎月の習慣になっている支払いが多いので、半年分を並べると「あれ、意外と出ているな」と感じるところです。
月末にカード明細・請求書を見る手順
経費削減というと、大きな改革を考えがちです。 でも実際には、月末の請求書チェックで「あれ、これ誰が使ってるんだっけ?」と気づくところから始まることが多いです。
担当者の立場なら、カード明細・請求書・振込データの3つを見るのが早いです。 管理側なら、金額の大きい順だけでなく「毎月同じ名前で引き落とされているもの」から見ると話が進みます。
-
毎月発生している支払いを抜き出す
クレジットカード、口座振替、請求書払いを分けて見ます。カード払いは、明細名だけではサービス内容が分からないことがあります。 -
担当者・利用部署・用途を書く
「誰が使っているか」が空欄のものは、無駄な経費候補になりやすいです。迷った支払いは、いったん保留欄に入れておきます。 -
3か月以上使っていないものを分ける
サブスクや保守契約は、管理画面のログイン履歴、社内の利用状況、請求書の品名を見て判断します。 -
すぐ止めるものと、更新前に見直すものを分ける
契約期間があるものは、無理に止めると違約金が出る場合があります。次の更新月をメモしておくと、あとで慌てません。 -
月額と年額の両方で見る
月額3,000円だと小さく見えますが、年額では36,000円です。複数あると、数字はじわっと膨らみます。
経理・現場・管理側で分担する
経費の見直しは、経理だけで抱えると途中で止まりやすいです。 金額は分かっても、「実際に使っているか」までは判断しにくいからです。 逆に現場だけだと、契約金額や更新月までは追いにくくなります。
新人・経理担当者
まずは、請求書名、支払先、金額、支払方法を一覧にします。 分からない支払いを無理に判断せず、確認欄を作るだけでもかなり整理できます。
- カード明細や請求書から支払先を拾う
- 月額・年額を並べる
- 担当者が分からないものに印を付ける
現場担当者
実際に使っているか、代わりの方法があるかを確認します。 朝の準備中や月末の締め作業中に聞くと、「それ、月1回だけ使っています」のような具体的な話が出やすいです。
- 今も使っているサービスか確認する
- 止めると困る作業がないか見る
- 代わりの方法で回せるか考える
管理側・経営者
金額が大きいもの、長く続いている契約、担当者が分からない支払いを見ます。 ここは少し強めに確認してもいいところです。特に更新月が近い契約は、後回しにするとそのまま自動更新されがちです。
- 金額が大きい契約から見る
- 更新月・解約条件を確認する
- 残す費用と止める費用を判断する
解約前にやりがちなミス
利用履歴が少なくても、月1回だけ請求処理で使うサービスや、取引先とのデータ共有で使うサービスがあります。 解約候補は、社内チャットやメールで一度だけ確認してから止めるほうが無難です。
明細名だけで判断する
起きやすいこと:カード明細に英語名や略称だけが出て、何のサービスか分からない。
進め方:過去メールでサービス名を検索し、ログインURLや請求書を探します。
担当者が退職している
起きやすいこと:契約した人がいなくなり、管理IDや解約方法が分からない。
進め方:支払先に問い合わせ、管理者変更や契約者変更の手続きを確認します。
現場に聞かずに削る
起きやすいこと:作業に使っているツールまで止めてしまい、かえって手間が増える。
進め方:使っている人、使う頻度、代わりの方法を先に聞きます。
少額だから後回しにする
起きやすいこと:月額数千円の支払いが残り続け、年額で見ると無視できない金額になる。
進め方:月額と年額を並べて、削減候補を見える形にします。
削るもの・残すものの分け方
何でも削ればいいわけではありません。 経費は減ったのに、現場の作業時間が増えたり、取引先対応が遅くなったりすると本末転倒です。
セキュリティ、会計・労務ソフト、バックアップ、保守契約は、止めたあとに困ることがあります。 金額だけで判断せず、止めた場合に誰の作業が増えるかを先に見ておきます。
削りやすいもの
使っている人が少ない、成果が見えない、代わりの方法がある場合です。
- 未使用サブスク
- 重複ツール
- 古い通信プラン
- 反応の薄い広告
慎重に見るもの
止めると業務に影響が出る支払いです。先に利用者へ確認します。
- 保守費
- セキュリティ関連費
- 会計・労務ソフト
- 顧客対応ツール
残す判断もあるもの
費用以上に、売上や作業時間の削減につながっている支払いです。
- 売上につながる広告
- 採用に効いている媒体
- 現場の時短ツール
- 問い合わせ対応ツール
再発防止用のミニ管理表
一度見直しても、半年後にはまた増えます。 新しいサービスを試す、担当者が変わる、キャンペーンで契約する。そうやって少しずつ支払いが増えていきます。
完璧な管理表を作るより、月末に5分で見返せる表のほうが続きます。細かくしすぎると、入力する側がつらいです。
| 項目 | 記入例 | 見るタイミング |
|---|---|---|
| 支払先 | 〇〇クラウド、〇〇通信、〇〇リース | 請求書を受け取ったとき |
| 月額・年額 | 月額5,500円、年額66,000円 | 月末処理時 |
| 利用部署・担当者 | 営業部、総務、代表者など | 新規契約時・担当変更時 |
| 契約更新月 | 毎年4月、3か月ごと、自動更新など | 更新月の1〜2か月前 |
| 見直し結果 | 継続、プラン変更、解約候補 | 四半期ごと |
よくある質問
会社で無駄な経費になりやすいものは何ですか?
使っていないサブスク、退職者の通信回線、古い保守契約、印刷代、車両費、保険料などは見直し候補になりやすいです。 まずは請求書やカード明細に毎月出ている支払いから確認すると進めやすいです。
無駄な経費はどうやって見つければいいですか?
カード明細、口座引き落とし、毎月の請求書を見て、利用者が分からない支払いを拾います。 サービス名、金額、契約者、利用者、更新月を一覧にすると、止めるものと確認するものを分けやすくなります。
少額の経費も見直したほうがいいですか?
月額だけで見ると小さく見えますが、年額に直すと印象が変わります。 ただ、作業時間を減らしているツールまで削ると逆効果になるので、利用状況も一緒に見ます。
経費削減でやってはいけないことはありますか?
現場に確認せず、使っていないと思い込んで契約や備品を削ることです。 月末処理や取引先対応で使っている場合があるため、解約前に利用者と用途を確認した方が安全です。
経費の見直しはどのくらいの頻度で行うとよいですか?
毎月すべてを見るのは重いので、月末に新しい支払いだけ確認し、四半期ごとに固定費をまとめて見直すくらいが続けやすいです。
最後にここだけ確認
- 毎月同じ名前で引き落とされている支払いはあるか
- 担当者が分からない契約はあるか
- 退職者のアカウントや回線が残っていないか
- 月額ではなく年額でも見たか
- 解約前に現場へ確認したか
まとめ
会社の無駄な経費は、派手な支払いよりも、毎月なんとなく出ていく費用に隠れています。 まずはカード明細と請求書を見て、誰が使っているか分からない支払いだけ拾ってみてください。
そこから確認していくと、無理に削らなくても自然に整理できます。 いきなり全部やらず、サブスク・通信費・印刷代・保守契約あたりからで十分です。