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中小企業の法人携帯・スマホ代を見直す方法|使っていない回線と高すぎるプランを整理する

中小企業が法人携帯や社用スマホの通信費を請求書で見直すイメージ

法人携帯や社用スマホの料金は、毎月なんとなく払われ続けやすい費用です。1台あたりの金額はそこまで大きく見えなくても、社員数分になると、年間ではそれなりの金額になります。

とくに中小企業では、退職者の回線、予備として残した端末、ほとんど使っていない大容量プランがそのままになっていることがあります。月末に請求書を見て「この番号、誰の分だっけ?」となるなら、見直しどきです。

この記事では、法人携帯・社用スマホの通信費を、請求書を見ながら整理する手順をまとめます。安いプランを探す前に、まずは使っている回線と使っていない回線を分けていきます。

まず見直したい法人携帯・スマホ代

通信費には固定電話やインターネット回線もありますが、このページでは法人携帯・社用スマホに絞って見ていきます。ここは利用者が多く、退職や異動で実態が変わりやすいからです。

たとえば、営業担当には通話が多いスマホが合います。一方で、事務担当のスマホは社内Wi-Fiにつながっていて、データ容量をほとんど使っていないこともあります。現場担当は写真送信や地図アプリで通信量が多いかもしれません。全員を同じプランにすると、どこかでズレが出ます。

確認するもの 見つかりやすいムダ 確認するときの見方
社用スマホの回線数 退職者分、予備端末、使っていないSIM 番号ごとに利用者名を書き出す
データ容量 ほとんど使っていない大容量プラン 直近1〜3か月の使用量を見る
通話オプション 通話が少ない人にも定額オプションが付いている 通話が多い部署と少ない部署を分ける
端末代 端末代込みで月額が高く見えている 通信料と端末分割代を分けて見る
オプション 契約時に付けたままの保証・追加サービス 実際に使っているか担当者に聞く

ここで迷いやすいのは、請求書だけ見ても利用者が分からないことです。番号は載っている。でも誰が持っているのか分からない。月末の経理処理で手が止まるのは、だいたいここです。

社用スマホ代が高くなる原因

法人携帯の料金が高くなる理由は、「高い会社と契約しているから」だけではありません。中小企業では、契約したあとに使い方が変わり、そのまま放置されているケースがよくあります。

使っていない回線が残る

  • 退職者の番号を止めていない
  • 予備端末として置いたまま
  • イベント用・出張用のSIMが残っている

プランが合っていない

  • 全員同じ大容量プランになっている
  • 通話が少ない人にも通話定額が付いている
  • データ超過が多い人だけ追加料金が出ている

管理表がない

  • 誰の端末か分からない
  • 異動時に引き継がれていない
  • 端末代の残債を見落としやすい
実際に請求書を見ながら整理すると、最初に困るのは「高い・安い」よりも「この番号の持ち主が分からない」です。ここを一覧にするだけで、次回の確認がかなり楽になります。

社員別に利用状況を確認する

法人携帯は、社員の立場によって使い方がかなり違います。全員同じ契約にすると管理は楽ですが、毎月の支払いにはムダが混ざりやすくなります。

利用者 よくある使い方 見直しの方向
営業担当 取引先への電話、外出先でのメール、地図アプリ 通話オプションとデータ容量をセットで見る
現場担当 写真送信、チャット連絡、現場地図、勤怠打刻 通信制限が出ていないかを先に確認する
事務担当 社内Wi-Fi利用、受信用、たまに外出時に使用 小容量プランや共用端末で足りるか見る
管理者・役員 社外連絡、緊急連絡、オンライン会議 安さだけでなく、連絡が止まらないことも見る
予備・共用端末 出張、展示会、短期スタッフ用 毎月契約のままでよいか確認する

担当者側からすると、「全員同じプランの方が管理しやすい」という気持ちもあります。そこは本当にそうです。なので最初から細かく分けすぎず、営業・現場・事務・予備くらいで見ると、作業が止まりにくいです。

法人携帯・スマホ代の見直し方法

いきなり契約を切るより、請求書から順に見ていく方が安全です。番号ごとに利用者と用途を確認し、使っていないもの、使い方に合っていないものを分けます。

1.番号ごとに利用者を確認する

まずは請求書に載っている番号を一覧にします。利用者名、部署、端末の保管場所を書き出していくと、すぐに埋まる番号と、誰も分からない番号に分かれます。

ここで無理に判断せず、「確認待ち」として残しておくと進めやすいです。総務や経理だけで抱えるより、現場責任者に番号一覧を見てもらう方が早いこともあります。

2.退職者・異動者の回線を探す

退職者のスマホ回線は、意外と残ります。返却済みの端末が棚に置かれたまま、SIMだけ契約が続いていることもあります。

退職や異動があった月のあとに、請求書の回線数が減っていなければ確認してみます。人事や総務の退職者一覧と、通信会社の請求書を突き合わせるだけでも候補が出ます。

3.データ使用量を確認する

社用スマホは、実際のデータ使用量に差が出やすいです。毎月ほとんど使っていない人が大容量プランのままだと、分かりやすい見直し候補になります。

逆に、毎月データ超過が出ている人を無理に安いプランへ変えると、仕事中に通信制限がかかります。現場で写真を送れない、地図が開けない、チャットが遅い。こうなると削減どころではありません。

4.通話が多い人・少ない人を分ける

営業担当や管理者は通話が多く、事務担当はほとんど通話しない。こういう差があるなら、通話オプションも見直し候補になります。

ただし、取引先との電話が多い人の通話オプションを外すと、かえって高くなることがあります。直近1か月だけで判断せず、できれば数か月分を見ると安心です。

5.端末代の残債を確認する

月額料金が高く見えても、その中に端末代の分割払いが含まれていることがあります。通信料だけを見直したつもりでも、端末代が残っているとすぐには下がりません。

契約変更や乗り換えを考える前に、端末代の残り、解約時の費用、更新月を確認します。ここを見落とすと、初年度は思ったほど下がらないことがあります。

6.不要なオプションを外す

端末保証、セキュリティ、留守番電話、追加サービスなどは、契約時に付けたままになりやすい項目です。

ただ、現場でスマホを落としやすい、屋外作業が多い、紛失リスクがある、といった場合は保証を残す判断もあります。内勤用スマホと現場用スマホを同じ扱いにしない方が見やすいです。

7.予備端末の持ち方を見直す

出張用、展示会用、短期スタッフ用として予備端末を持っている会社もあります。たしかに、急に使う場面はあります。

ただ、年に数回しか使わないのに毎月契約しているなら、持ち方を考え直す余地があります。誰が管理しているか、最後に使ったのはいつか、月額がいくらか。まずそこだけ見ます。

8.退職・異動時の返却ルールを決める

法人携帯のムダは、日々の利用よりも退職・異動のタイミングで起きやすいです。端末は返ってきたけれど、回線の停止や名義変更が後回しになる。小さな会社だと、このパターンはわりとあります。

退職時のチェック項目に「社用スマホの返却」「SIMの扱い」「回線の停止・引継ぎ」を入れておくと、あとで請求書を見て慌てにくくなります。

法人携帯・スマホ代の見直しでよくあるミス

スマホ代は下げやすそうに見えますが、急に変えると現場が困ることがあります。金額だけで判断しない方が、あと戻りが少ないです。

安いプランへ一気に変える

起きやすい場面:全社でスマホプランをまとめて変更するとき

防ぎ方:営業・現場・事務で使い方を分けて確認します。現場だけ通信制限が出る、ということもあります。

番号を消して取引先から連絡が来なくなる

起きやすい場面:使っていないように見える回線を解約するとき

防ぎ方:名刺、Webサイト、取引先への案内、過去のメール署名を見てから判断します。

端末代の残りを見落とす

起きやすい場面:乗り換えや解約で料金を下げようとするとき

防ぎ方:通信料、端末代、違約金、事務手数料を分けて見ます。初年度だけ費用が残ることもあります。

誰のスマホか分からないまま放置する

起きやすい場面:請求書に番号だけ並んでいるとき

防ぎ方:番号・利用者・部署・用途を一覧にします。完璧でなくても、空欄が見えるだけで次の確認ができます。

見直しの進め方

法人携帯の見直しは、月末の請求確認に合わせて始めるとやりやすいです。請求書を開いたついでに、番号と利用者を1つずつ確認していきます。

ステップ やること 確認する資料 見方
Step 1 請求書から回線番号を一覧にする 通信会社の請求書、管理画面 何回線あるかを把握する
Step 2 利用者・部署・用途を書く 端末一覧、社員一覧、担当者メモ 空欄の回線を見つける
Step 3 使用量と通話量を見る データ使用量、通話明細 余っている人・足りない人を分ける
Step 4 解約・変更候補を現場に確認する 見直し候補リスト 取引先対応や現場作業への影響を見る
Step 5 変更後の確認日を決める 通信費管理表 翌月以降に本当に下がったか見る

小さな会社での見直し例

例:社員10人、社用スマホ8台の会社

月末に請求書を確認したところ、8台分で月額約52,000円。番号ごとに見ていくと、2台は退職者分と予備端末で、ほとんど使われていませんでした。

さらに、事務担当2名は社内Wi-Fi中心で、データ容量を毎月ほとんど使っていない状態。営業担当3名は通話が多く、現場担当1名は写真送信が多いので、そこは無理に下げない判断にしました。

結果として、未使用に近い2回線を整理し、事務担当のプランを小容量へ変更。ざっくり月12,000円ほど下がる見込みになりました。年間にすると約144,000円です。

作業としては地味ですが、請求書と社員一覧を並べるだけでかなり見えます。ここで迷ったのは、予備端末をゼロにしてよいかどうか。結局、1台だけ残して、残す理由を管理表にメモしました。

法人携帯・スマホ代の見直しチェックリスト

下の項目に当てはまるものがあれば、見直し候補があります。まずは1か月分の請求書を見ながら確認してみてください。

  • 請求書に載っている回線番号ごとの利用者が分からない
  • 退職者や異動者のスマホ回線が残っている
  • 全員が同じスマホプランになっている
  • データ容量をほとんど使っていない回線がある
  • 毎月データ追加料金が出ている社員がいる
  • 通話が少ない人にも通話定額オプションが付いている
  • 端末保証や追加オプションの利用状況を見ていない
  • 予備端末やイベント用端末を毎月契約したままにしている
  • 端末代の残債や更新月を把握していない
  • 退職・異動時の社用スマホ返却ルールがない
  • 通信費管理表がない
月末の確認作業に使う 決算前の経費見直しチェックリスト|中小企業が期末に確認したい支払い

法人携帯・スマホ代の削減額を試算する

今の社用スマホ代を見て、「年間でどのくらい下がりそうか」をざっくり確認できます。まずは現在の月額を入れて試算してみてください。

見当がつかない場合は、まず10%で見ると感覚をつかみやすいです。
解約金、事務手数料、端末代の残りがあれば入力してください。

法人携帯・社用スマホ代は、毎月の固定費に近い支払いです。電気代、サブスク、複合機、保険、ソフトウェアライセンスなどと並べて見ると、会社全体の支払いが見えやすくなります。

よくある質問

法人携帯の見直しは、どこから始めるとよいですか?
まずは請求書に載っている回線番号を一覧にし、利用者名を入れていくところから始めます。誰の回線か分からないものが出てきたら、それが最初の確認候補です。
使っていない回線はすぐ解約してもよいですか?
解約前に、名刺、Webサイト、取引先への案内、メール署名などに番号が残っていないか確認します。月に1回だけ使う業務が残っていることもあるので、現場への確認も入れた方が安心です。
全員同じプランにしておくのはよくないですか?
管理しやすい面はあります。ただ、営業・現場・事務で使い方が違う場合、全員同じだと余る人と足りない人が出やすいです。最初は部署ごとに大きく分けて見るだけでも十分です。
端末代込みの料金はどう見ればよいですか?
通信料と端末代を分けて見ます。プラン変更で通信料は下がっても、端末代の残りがあると、すぐには請求額が下がらないことがあります。

まとめ

中小企業の法人携帯・社用スマホ代は、放っておくと少しずつ増えやすい費用です。退職者の回線、予備端末、使い方に合っていないプラン、契約時のまま残ったオプションなどが混ざります。

まずは請求書を見ながら、回線番号・利用者・部署・用途・月額料金を一覧にします。すぐに全部を直そうとせず、誰のものか分からない回線、ほとんど使っていない回線から確認すると進めやすいです。

安さだけで変えると、現場で通信制限が出たり、取引先からの電話を受け損ねたりします。月末の請求確認に合わせて、まず1か月分だけ整理してみる。そこからで十分です。